インデックス投資が資本主義を破壊する?




ヘッジファンド運営会社エリオット・マネジメントの創業者、ポール・シンガー氏はパッシブ運用投資の脅威が拡大していると警告を発しています。

シンガー氏はレターで、

パッシブ投資には資本主義を破滅させる危険がある。初期段階では賢いアイデアだったかもしれないが、自由市場資本主義の成長創出とコンセンサス形成の見通しを破壊する要因に成り下がっている

と発言しています。

これはどういうことでしょうか?

株式投資の社会的役割

投資というのは金持ちをもっと金持ちにする仕組みなわけですが、もちろんそのために存在しているわけではなくて、資本主義を維持するために必要な仕組みとして存在しています。

株式会社というのは、お金があれば何らかの付加価値をつくれる人に対して社会の余剰金を配分して、社会全体における成長力を高める仕組みだと考えることができます。

この上で、株式投資家は次のような役割があります:

  • 正しい投資先を見極めて有益な事業に投資をする
  • 株式会社の経営が健全に行われるように株主として監視する

投資家が成長性のある事業をしている会社にお金を振り分けることで社会全体の成長速度は加速し、また投資した会社がきちんとガバナンスをされているかは投資家にとってのリターンに関わるため、必然的に監視をせざるをえない仕組みとなっているのですね。

僕たちが株を買う時は企業からではなく、他の投資家から買うことが多いので直接お金を企業に渡しているわけではありませんが、株価があがれば最初に出資した人が得をするので間接的に良い企業に投資が行わるインセンティブを高めると考えられます。

確かに、インデックス投資家はこれらのことにあまり関与していないように思えます。

インデックス投資家は個別の企業価値の判断もしませんし、個別の企業の経営に興味も持っていません。

インデックス投資とは資本主義の根幹を揺るがす危険な投資方法なのでしょうか?

インデックス投資危険論に対する僕の考え

結論からいうと、インデックス投資が危険であると触れ回るのはシンガー氏のようなヘッジファンド運営者によるポジショントークであり、これまでも、そしてこれからも何も問題は起こらないと推測します。

というのも、もし市場全体がインデックス投資家に占められるようになったことなどを想定すると、明らかに割高な企業と割安な企業が市場に存在し続けることになります。

こうなればむしろ企業分析によって利ザヤを狙うファンダメンタル投資家が優勢になり数を増やすでしょうし、そうすると結局市場はまた合理的になりインデックス投資が優勢になるはずです。

現在の市場で起きていることというのは、企業の株価が企業の業績や未来予測などをある程度的確に織り込んでいるが故に、インデックス投資が優勢になっている、ということなんですね。

そして、僕の予想ではこれからも株価の形成メカニズムはインデックス投資家の増加とは裏腹に、市場はより合理的になる傾向が加速するのではないかと思っています。

その一番の理由はAIによる自動取引であり、もし市場に非合理性が存在するのであればすぐにAIがそれをすくい出すような世界になっていくでしょう。

このような世界において、素人の投資家が個別の企業を分析したりするのは無駄です。

AIのほうが情報の処理能力が圧倒的に高く、僕たちが参照しているのはそのAIが参照している情報のごく一部にすぎないのですから。

つまりこのような世界においては、例えばAIによる取引が実質的に効率的な企業への資源配分として機能しているのではないか、というのが僕の考えです。

これからもインデックス投資は有効な手法としてあり続けるでしょうから、安心して採用していきましょう。

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30代元システムエンジニア。 日本では経営学、アメリカで経済学や統計学などのビジネスを専攻。 趣味は株式投資からゲーム、音楽まで幅広く。 リンクフリーです、ご自由にどうぞ。